生前贈与と相続放棄のご相談

相続の準備
 

広島県福山市で相続・後見業務を中心に行っております行政書士の藤井吉彦です。

 

 

 

今日、以前より遺言書に関するご相談を受けている方からのご相談がありました。

【ご相談の内容】
① 遺言書を書く前に法定相続人全員に一定の額の金銭を生前贈与したい
② 亡くなった後の残された財産については、地元(町内会)のために寄付したい
③ ①で贈与を受けた法定相続人は②について異議を述べることができないようにすること
(あらかじめ相続放棄)は出来ないものであろうか?

というものでした。

 

 

①について
生前贈与自体は当然可能ですが、一番気を付けないといけないことは「贈与税」が課税されるかどうかという点です。
贈与税の基礎控除額(年間1人110万円)以内の贈与であれば、課税はされませんし、
「相続時精算課税制度」という制度を利用すれば、たちまちは贈与税が課税されなくなります。

私は税の専門家ではありませんので、そのような場合は税理士の先生も交えて話を進めさせていただきます。

 

 

②について
遺言書による寄付は可能です。
ここで気を付けないといけないことは、「だれに対して寄付をするのか?」ということ…
こちらが一方的に寄付したいと思っていても寄付される側がどのような思いを持っているかが重要であり、あらかじめ寄付をする相手方にご自身の意思を伝えておく必要はあろうかと思います。
自治公共団体などへ寄付される場合には、金銭の寄付であれば特に問題ないかもしれませんが、不動産を寄付するということになるとなかなか難しいようですので特に注意が必要です‼

 

 

③について
被相続人がご存命の間にあらかじめ相続放棄することは法律上認められていません
また、相続放棄する趣旨の念書等を書いていたとしても何ら効力はありません。
相続財産は被相続人が亡くなってから確定するものであり、あらかじめ不明確な状況で相続放棄することは相続人の権利を奪うことになりかねないからです。

 

 

 

相続問題というのは、その方その方一人ずつまったく状況が異なります。
今のこの情報社会では、ネット上で相続に関する情報を手に入れることができます。
その情報を即、自分の置かれている状況に当てはめることはあまりにも危険であり、相続人間のトラブルの原因となりかねません。

 

 

 

相続に関して気になることがあるときは、当事務所までお気軽にお問い合わせください‼
初回、相談は無料です。

 

 

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