見守り契約・財産管理等委任契約
広島県福山市で相続・後見業務を中心に行っております行政書士の藤井吉彦です。
今日は、久しぶりに「後見」に関するお話です。
先日、お世話になっている税理士の先生から、顧客である80代後半のご夫婦を紹介され、ご自宅にお伺いしました。
ご相談内容としては…
① ご主人の身の回りのことをはじめとするほとんどのことは奥様がされている状況の中で、
奥様は脳梗塞で倒れた経験があるため、
もし、自分に何かあった時のことを案じておられるとのこと(特にご主人のこと)
② 高額な健康食品の定期購入の勧誘を断りきれず、契約してたものの年金だけでの生活を圧迫したため、契約を解除した経緯があること
③ 高齢で足腰が弱ってしまい、日々の生活にも支障をきたしつつあること
④ 子供さんが先にお亡くなりになり、お孫さんは遠方にお住まいなので、
何かあってもすぐにお世話をしてもらえないこと
などお困り事をお聞きしました。
以上のようなお話から、本日、再度お伺いして、
①見守り契約 ②財産管理等委任契約 ③移行型任意後見契約
というものを利用されてはどうでしょうか?
というご提案(契約書等も持参し、内容を説明)をさせていただきました。
ここで、もう一度ご説明させていただくと…
① 見守り契約:ご本人の判断能力の状況について委任を受けた者が見守り、本人の判断能力が衰えたと判断したら、任意後見監督人の選任を家庭裁判所に申立てる契約のこと
② 財産管理等委任契約:ご本人の判断能力はしっかりしているけれども、体力の衰えなどで金融機関に行き、支払いやお金の管理が難しくなってきた場合に信頼できる人に財産の管理をしてもらうための契約のこと。
すべての財産を一括で管理の委任をすることもできますが、個別具体的に委任することも可能です。
たとえば、普通預金の管理(年金や光熱費の支払いだけ)を委任するなど…
③ 移行型任意後見契約:財産管理等委任契約とセットで契約されることが多く、ご本人の判断能力が低下したら、任意後見監督人の選任を家庭裁判所に申立て、この契約に基づき、その方のお世話をする契約のこと
できるだけ分かりやすい言葉に替えてご説明させていただきましたが…
日ごろ聞き慣れない言葉もあり、一度で理解はなかなか難しいようでしたが、この提案に前向きのご様子でした。
これから、ご納得いただけるまで何度かご説明をさせていただく必要がありそうです。
特に財産管理も受けることになると、お互いの思いが違ってはいけませんし、
信頼関係の構築が最も重要となってきます。
ご相談者様の年齢的なこともあり、あまりゆっくりはしていられない面も正直ありますが、
焦らず、ご納得いただく必要があると思っております。
当事務所では、後見に関するご相談も承っております。
また、毎月第2・4土曜日の午前中は無料相談会(要予約)も実施しております。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください‼
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